隠居生活

限界勤め人だった著者の隠居生活を綴ります

すぐれたパッシブ投資家であるということ

隠居芸人です。

努力を継続する人が少ないからこそ努力を継続することに価値が生じる……

うーん

総論としては賛成です。

しかしながら、こと投資に限ってはどうか。

むしろ、努力すればするほどドツボにハマっていくようなところがあるかもしれません。

その証拠に、20年間の成績ではアクティブファンド(裁量トレード)のほとんど(チャールズ・エリス『敗者のゲーム』によれば7割でしたっけ?)がパッシブファンド(インデックス投資)に負けることが知られています。

勝とうとすると負けてしまい、平均点をとり続けるファンドが最後に勝つというのがインデックス投資の妙です。(もちろんパッシブファンドに勝つアクティブファンドも少数ながらあるようですが、そのアクティブファンドを的中させることはきわめて困難と言われています)

では、世界中の人がみなインデックス投資しかしないとすると、どうなるのでしょうか。

ググってみると、そのあたりの話を書いている興味深い記事を発見しました。

インデックス投資を布教してはダメです

インデックス投資を布教してはダメです(その2)

これらの記事を読むと「アクティブ投資家サマサマ」ということが実によくわかります。

・アクティブ投資家による価格発見(市場の見えざる手)にパッシブ投資家はフリーライド(ただ乗り)して銘柄選びをしている

・アクティブ投資家のおかげで潤沢な流動性が生まれ、結果パッシブ投資家は欲しいものが欲しいときに買える(皆がバイ&ホールドで同じ戦略をとった場合、欲しい時に売ってくれる人がいないため買えない)

つまり、全員がパッシブ(インデックス)投資をしようものなら、そもそもゲームが成り立たないということがわかります。

いつか人生よよよさんか誰かが言っていました。

アクティブ投資家の方々のおかげで自分たちが儲けられるのだと。

上述のとおり「パッシブ投資家が増えること」は当のパッシブ投資家にとっては望むところではないわけです。

ところが昨今のマネー本、ブログ、Twitter等では空前のパッシブ投資ブーム。

パッシブ投資家の立場からは「やれやれ…」という声も聞こえてきそうです。

私自身、これまで弊ブログやTwitter等でパッシブ投資を推しすぎたなぁ……と反省(後悔?)しています。

一方では、パッシブ投資から入って株式投資にハマる人が増えれば結果的に市場のパイが大きくなり、パッシブ投資家もその恩恵を受けることができる……という見方もあるかもしれませんね。

「人の行く裏に道あり 花の山」

秘すれば花

なるほど

これは想像ですが、つまるところすぐれたパッシブ投資家というのは、必要以上に自分の投資について語らないものなのかもしれません。

いや、これはパッシブ投資家に限らず投資家一般に言えることかもしれません。

なぜか

くどいようですが、自身の投資法について語ることが自分の優位性を多少なり脅かすかもしれないからです。

良かれ悪しかれインターネットによって情報拡散しやすい世の中ですしお寿司……

とはいえ、パッシブ投資家は基本的にはのんびり構えていればいいと思います。

いくら草食化が進んでいるとはいえ、投資家全員がお坊さんのような悟りポートフォリオで長期パッシブ運用する時代の兆候は今のところありません。

欲望のエンジンは今日も健在です。

投資をする人、しない人

投資をする人のなかでもアクティブ投資家かパッシブ投資家か、あるいは折衷か

パッシブ投資家は、自分が投資家であることや優位性うんぬんなんてことさえ忘れ、金曜日の夜に繁華街に人が溢れかえっている様子だけ確認していればいいのです。

あるいはコンビニが24時間光を放ち、そこに人が吸い込まれたりそこから人が吐き出されたりしている様子だけ確認していればいいのです。

大切なのは、今日も世界で欲望のエンジンが元気よくうなりをあげているかどうか。

それだけです。

 

 

土曜日最高!

 

 

ぐっどらっく!

 

 

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